大御所・家康公史跡めぐり
蓮永寺
駿府城下町の史跡巡礼、出発は「駿府町奉行所跡」から
蓮永寺 | 葵区沓谷2-7-1、JR静岡駅から北街道線ほかバス約10分、三松下車すぐ |
家康の側室養珠院〔おまんの方〕の開基で、日蓮宗。お万の方は、御三家の水戸徳川家の頼房や紀州徳川家頼宣の生母である。有名な水戸黄門は孫に当たる。お万の方は敬虔な日蓮宗の信者で、徳川家康が駿府城で行った仏教各派の宗門の法話が行われた折、日蓮宗の僧侶の後押しをしたことで有名。蓮永寺は元和元年〔1615〕に駿府城を守る鬼門として現在の位置〔葵区沓谷2-7-1〕に建てられた。現在の建物は火災で焼失したため寛政10年〔1798〕に建築された建物で、庫裏の垂木(たるき)が見事であり、一見の価値がある。
見所と寺宝〔公開しておりません〕
祖御真骨
後陽成天皇御御宸筆首題 一幅
宗祖御消息断片 六種
伝日持上人御本尊 二種
伝日持上人要文断片 一
伝伝教大師・古筆断片 一
伝白河院御筆妙経写経断片 一
養珠院御消息文 二
養珠院所持文台硯箱 一
日乾上人棟札 一
日乾上人御本尊 十一
日速上人御本尊 七
日重上人御本尊 一
南龍公筆円頓章 一
光圀公書状 一
主信筆三幅対 三
光貞筆文殊・普賢・観音三幅対 三
幕末三舟筆首題三幅対 三
上は宗宝・准宗宝に登録されたうち、重要なもの数種を挙げたのみで、その他、重・乾・遠三師の消息文、古文書、画像、古写本、古什器等〔同寺資料より〕。徳川家康公の側室養珠院が家康の三回忌に寄贈したという文台と硯箱〔桃山時代の漆器工芸の代表作〕もある。境内には、お万さんの墓や勝海舟妹の墓などがある。