大御所・家康公史跡めぐり
愛宕神社
愛宕神社 | 葵区沓谷3-9-21、JR静岡駅から北街道線バス約8分、沓谷三丁目下車、徒歩約20分 |
元亀元年〔1570〕徳川家康公は、陣中の守護神として崇敬していた騎馬姿の地蔵菩薩〔別名将軍地蔵〕を駿府の鬼門除けとして愛宕神社に祀った。地名の愛宕とは、京都の愛宕山神の分霊を迎えて愛宕大権現としたのが始まりという。
本殿に徳川初期の建物があったが、焼失したため、近年再建された。天正時代の砦の説明として、『駿河志料』の愛宕権現社の頂によると「又愛宕山より南にも、古城址なるべき空堀の跡もあれど、守将の名は里人の伝もなくて、今に詳ならず」として確かなことはわからないという。
ともあれ、徳川家康公は、陣中の守護神として崇敬していた騎馬姿の地蔵菩薩〔別名将軍地蔵〕を駿府の鬼門除けとして愛宕神社に祀ったことは確かである。愛宕神社本殿の周辺は、山城特有の郭がかすかに残されているため、家康公の往時をここで感じて欲しいものである。また近くには、今川義元の生母寿桂尼の菩提寺〔竜雲寺〕があり、この寺は今川屋形〔国主の住居〕の鬼門として建てられたお寺である。